自転車ロードレース最高峰「ツール・ド・フランス」と「ジロ・デ・イタリア」。
2022年も、5月のジロ・デ・イタリアを皮切りにいよいよ始まりますね。
約3300~3400kmを3週間かけて走り抜くこのレースは、たくさんのドラマがつまっており、自転車ロードレースファンを魅了します。
最近は自転車人気が高まっていることもあり、これらのレースのことを知っている人も増えたのではないでしょうか。
しかし一方で「名前は知っているけど内容はよくわからない」、「この2つはどう違うのだろう?」という人も実は多いように思います。
そこで今回の記事では、
ツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアの
- 違い
- 特徴
- 人気
についてまとめていきます!
ツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアの違いを比較
ツール・ド・フランス | ジロ・デ・イタリア | |
日程・期間 | ・毎年7月
・23日間(休養日2日間含む) |
・毎年5月
・23日間(休養日2日間含む) |
場所 | フランスおよびその周辺国 | イタリアおよびその周辺国 |
コース | レース展開がわかりやすく、波乱の起きにくいコース設定 | 山岳ステージの難度が高く、波乱の起きやすいコース設定 |
歴史 | ・1903年にスポーツ紙「ロト」が開催したのが始まり
・2022年は第109回目の大会 |
・1909年にスポーツ紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」を発行するRCSスポルト社が開催したのが始まり
・2022年は第105回目の大会 |
コース設定の違い
ツール・ド・フランスは、お祭り的な一面があり、
ファンがレースを楽しめるような視点を大切にしたコース設定になっています。
最終日前日までに総合優勝者がほぼ決まっているので、最終日はシャンゼリゼ周回コースに入るまではパレード走行となり、
総合優勝者の凱旋の場となっているのもそのいい例でしょう。
スポーツの世界では、たとえ負けるとわかっていても最後まで最善を尽くすことを良しとするところもありますので、
ちょっと違和感を感じる方もいるかもしれませんね。
一方、ジロ・デ・イタリアは、最終ステージにタイムトライアルを持ってくることもあり、
最後まで総合優勝者がわからずハラハラすることもあるでしょう。
またジロ・デ・イタリアは山岳ステージの難度の高さ有名で、勾配のきつい坂を登るのに加え、
残雪があることもあり厳しい寒さとも戦わなければならないことから、ツール・ド・フランスより過酷と言われています。
国際的な認知度の違い
ツール・ド・フランスは、FIFAワールドカップ・オリンピックと肩を並べ世界三大スポーツイベントの1つと称されることもあるくらい有名な競技です。
開催規模や知名度などから「世界最大の自転車ロードレース」として認識している人も多く、世界中にファンがいます。
一方でジロ・デ・イタリアは、100年以上の長い歴史がありながら国内イベントとしての色合いが濃く、
歴代優勝者もイタリア人が多く占めています。
ツール・ド・フランスに比べると認知度も低く、
「ツール・ド・フランスは知っていてもジロ・デ・イタリアは知らない」という人が少なくありません。
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ツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアの特徴
ツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアには、どちらにも様々な賞が設けられています。
ステージ終了時点でそれらの賞を受けた選手は、その賞の特別なジャージを渡され、
翌日そのジャージを着て走ることになっています。
それぞれの賞のジャージには決められた色があり、
観客もその色を見て前日にどの選手が賞をもらったか分かるようになっているのです。
【主な4つの賞とジャージの色】
ツール・ド・フランス | ジロ・デ・イタリア | |
個人総合時間賞 | マイヨ・ジョーヌ(黄色) | マリア・ローザ(ピンク) |
ポイント賞 | マイヨ・ヴェール(緑) | マリア・チクラミーノ(紫) |
山岳賞 | マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ ルージュ(白地に赤の水玉) | マリア・アッズーラ(青) |
新人賞 | マイヨ・ブラン(白) | マリア・ビアンカ(白) |
( )内はジャージの色
その中で、個人総合時間賞のジャージのことをリーダージャージと呼び、
最終的にそのジャージを着ている選手が総合優勝者となります。
ツール・ド・フランスの個人総合時間賞、マイヨ・ジョーヌはジャージの色が黄色ですが、
これは主催するスポーツ紙「ロト」の紙面の色だったと言われています。
またジロ・デ・イタリアの個人総合時間賞、マリア・ローザのピンク色も、
主催であるスポーツ紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」の紙面の色なのです。
どちらも大会を象徴するイメージカラーとなっています。
選びぬかれた選手しか参加できないこの2つのレースで、賞をとりジャージを着るということはとても名誉なこと。
その賞をとるために、選手がどんな戦略をたて走るのか、そこも見どころの1つでしょう。
ツールドフランス レプリカジャージ マイヨジョーヌ(ルコックスポルティフ)
ジロデイタリアオフィシャルジャージ(カステリ社)
ツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアの人気を比較
今の時点ですと、まだまだツール・ド・フランス人気の方が高いと言えるでしょう。
というのも前述もしましたが、ツール・ド・フランスは「世界最大の自転車ロードレース」と認識されるほど知名度は高く、
開催規模の大きさ、参加選手の国籍の多さも突出しています。
また世界約190カ国で放送され、視聴する人は35億人、観客数1500万人ともいわれています。
自転車ロードレース界の頂点に君臨しているといっても過言ではないでしょう。
しかしジロ・デ・イタリアも、
自転車ロードレースの世界では最高峰に位置するレースであることに間違いありません。
地元イタリア人からは絶大な人気で、「ツール・ド・フランスが世界最大のレースなら、
ジロ・デ・イタリアは世界最高のレースだ」と称されることもあります。
まとめ
この記事では、ツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアの違い、特徴、人気についてまとめてきました。
同じように見えても、観戦しているとそれぞれの個性があり、それぞれの楽しみ方ができます。
この他にもツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリアは、チーム戦で戦うためエース・アシストの役割分担があったり、
暗黙のルール「紳士協定」があるなどステージレース(数日間に渡って行われるレース)ならではの魅力が満載です。
ぜひ今年は色々な視点から、観戦を楽しんでみてください!
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最後まで読んでくれてありがとなんだぜ!